H17.7 更新 古典に学ぶ

是を是と謂い、非を非と謂うを直と曰う。
ぜをぜといい、ひをひというをちょくという

◇『荀子』脩身篇


正しいことを正しいと言い、間違っていることを間違いだと指摘する。このことを「直」というのである。


 善と不善を隔てるものは何か、そして、善と不善に如何に対処すればよいか。この問題に答えるのが、「脩身篇」の説くところである。
 荀子はこの言葉を述べるまえに、人間として為すべき基本条件を挙げ、理路整然と述べている。
 「善を見るときは脩身として必ず以て自ら(かえり)み、不善を見るときは愀然として必ず自ら省み、善の身に在るときは介然として必ず以て自ら好み、不善の身に在るときはし然として必ず以て自ら(にく)む」



 よいことを見れば必ず自分に照らしてみてこれを省察し、不善を見たときはこれを鏡として猛省する。自分に善意が芽生えればこれを大切にし、不善の邪気が現れたときは、すぐさまこれを忌避して自分を憎むようでなければならない、という意味である。
 このような姿勢で臨み、絶えず努力していれば、物事の真正の理が自然と見えてくる。この境地に立って、是是非非を偏りなく行なうことが最も大切なことだ、と説いている。どうあろうと、「是を非として非を是とする」ような愚考は避けなければならない。































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